2019年を迎えました。
今年もよろしくお願いいたします。
新年はじめのオレンジカフェすまいるを1月18日(金)に開催しました!
●今回のテーマ「在宅医療について」
●講師は、中澤秀喜先生(東勝山なかざわ内科・アレルギー科 院長)
東勝山なかざわ内科・アレルギー科は、オレンジカフェすまいるの開催地区である北仙台中学校区で開業されており、地域に根ざした在宅医療に貢献されています。この日もお忙しい診療の合間をぬってお越しいただきました。
今回は51名の方に参加いただき、過去最多人数を更新しました!!
在宅医療について、みなさんの関心の高さが伺えますね!
【中澤先生からのお話ポイント】
高齢化社会の現況を踏まえて「在宅医療」の対象者や費用、診療内容、症例報告などを分かり易く説明いただき、医療保険と介護保険を組み合わせて様々な選択肢があることをご紹介いただきました。
【Q&A】
Q、参加者Aさん「自分は延命処置を希望しないが、どうすればよいのか?」との質問に対して、会場から多くの共感がありました。
A、中澤先生からは「自分や夫婦だけでなく、お子さんとも十分話し合いを重ねて自分の気持ちを伝えておくことが大切ですね。」と回答をいただきました。
様々なケースを想定してご家族の皆さんで話し合う機会をつくることで、いざ治療を必要とした時に、自分の気持ちを尊重した選択肢を周囲の人たちも納得してサポートできることにつながるのだと思いました。
参加者の皆様からは「老後の選択肢として、在宅医療について詳しく教えていただき参考になりました。」「具体的なお話で参考になりました。身近に在宅医療をしてくれる先生がいて心強いです」等と多くの反響をいただきました。お医者様の立場から、在宅医療の実際についてお話いただいたことで、より身近なこととして理解して考えるきっかけをいただくことができました。
改めて、中澤先生、本当にありがとうございました!!
オレンジカフェすまいるは、認知症や介護で悩みを抱えている方やご家族との出会いを大切にしております。興味・関心のある方たちにも参加いただき、自分たちが暮らしやすい地域の居場所と出会いのきっかけづくりを目指して運営しています。
どなたでもお気軽に参加いただけるカフェです♪
☕次回のお知らせ
日程:2月15日(金)13:30~15:00
場所:特別養護老人ホームせんだんの館
費用:100円
内容:「認知症啓発寸劇ウメさん」NPO法人スマイル劇団様
スマイル劇団様は、寸劇を通して認知症の方への理解を広めて、地域の方たちに「居心地のよさ」「笑顔でいられること」についての共感を広めることを目指していて活動されています。
問い合わせ:022-303-0371(せんだんの館 斗米・小渡)
社会福祉法人 東北福祉会では、公益財団法人 日本社会弘済会による平成30年度
社会福祉助成事業「研修事業」を完了しましたので、ご報告致します。
1.研修事業テーマ
公開講座名「VR認知症体験会with認知症カフェ取り組み事例紹介」
助成事業名「VR認知症体験セミナー ~認知症を知り地域で支える~」
2.研修事業内容
公益財団法人社会福祉弘済会が平成30年度社会福祉助成事業における
研修事業の一つとして採択したものです。
当法人が継続実施しているプロジェクトである「人財育成・定着検討委員会」により
助成事業研修会を公開講座として行いました。
研修内容としては、VRを活用した認知症の疑似体験及び、認知症カフェの取り組み事例紹介
を行いました
3.研修事業報告書
「VR認知症体験セミナー ~認知症を知り地域で支える~」
社会福祉法人 東北福祉会が平成30年11月24日(土)に開催しました公開講座
【VR認知症体験会with認知症カフェ取り組み事例紹介】について紹介させて頂きます。
今回の公開講座は、公益財団法人日本社会福祉弘済会が平成30年度社会福祉助成事業における
研修事業の一つとして採択し、当法人で実施しているプロジェクトの一つ「人財育成・定着検討委員会」が助成事業研修会として行いました。(助成事業名称は「VR認知症体験セミナー~認知症を知り地域で支える~」です)。
研修事業の紹介をしていく前に、皆さんはVR(バーチャル・リアリティ)はご存知でしょうか??
日本語に訳すと“仮想現実”と言われるそうです。ゴーグル型の機器(ヘッドマウントディスプレー)を使用し、コンピューターによって作られた仮想的な世界を、あたかも現実世界のように体感出来る技術の事を言います。 💡
【実際にVR端末で疑似体験をしている姿】
今回のVR体験会では、“VRの技術を活用し、認知症の中核症状を体験する”ものであり、
講師は「株式会社シルバーウッド」の黒田麻衣子さんが務めてくれました。
認知症をVRで体験出来る様にしたきかっけは、株式会社シルバーウッドが経営しているサービス付き高齢者向け住宅を利用されている方との出会いからであったそうです。
認知症になると想いを表に出しづらくなり、代わりに起こす行動が“周囲には理解できないもの”と映ってしまう事が多くあります。表面的な行動は「徘徊」「帰宅願望」「入浴拒否」「暴力・暴言」など様々な言葉で表され、“認知症だから起こすもの”と思われがちです。しかし、“認知症だから”ではなく、混乱する環境においては誰もが通常と違う行動を起こすもの、その行動には何らかの意味があると理解し、始まったのがVR認知症プロジェクトです。
(株式会社シルバーウッド ホームページより抜粋)
研修会の中で講師である黒田麻衣子さんが、「誰もが風邪という病いを経験した事があり、症状の辛さや気分、気持ちが分かると思います。気持ちが分かるから適切な関わり方や接し方が出来ると思います。これは“風邪と言う病気を体験した事があるから”です。一方、認知症という病いの症状は認知症になった人にしか本当の気分や気持ちは分かりません。“体験した事がない”からその人がおかれている本当の気持ちや状態が分からないまま関わったり接する事しかできません。今回み皆さんがVRで疑似体験をする事で少しでも“体験からの理解”が深まれば良いと考えます」と話されていたのが印象的でした。
【シルバーウッドの黒田麻衣子さん】
VR認知症体験の冒頭は「視空間失認」を再現したコンテンツでした。
* * * * * * *
「〜さん、着きましたよ」
気づけばビルの屋上のような高い場所にいます。視界は奇妙に歪み、下を覗けば道路があり車が走っています。何が起こっているのか理解できない状況のまま横からは人の声がする。
「〜さん、降りますよ」
いやいや、降りますよって、降りたら大変な事になるじゃない。ここビルの屋上(のような)ですよ??
「大丈夫ですよ。さあ、どうぞ!」
自分に声を掛けてきているのは1人ではない、後ろを振り向けばもう一人の見知らぬ人がやはりここから降りる様に言ってくる・・。なぜ、この見知らぬ人達は自分に対し、この高さの所から降りる様に言ってくるのか・・。
意を決して足を一歩前に出すと視界が切り替わる。高齢者施設の玄関前に立っていた。
自分はどうやら施設の送迎の車に乗り、外出先から帰ってきたところであった様だ。
* * * * * * *
この体験は認知症の中核症状の一つです。これまで、認知症の方と接する時に「なぜこんなに普通の事(車から降りてもらうだけ等)で混乱しているのだろうか??」と腑に落ちなかった認知症がある方への想像力を養います。また、認知症は単なる記憶障害だけでは無い事を体験する事ができました。
会場では、VR端末(ゴーグルとヘッドホン)を使用している参加者の方達が戸惑った様子をみせていました。VRの視覚・聴覚につられて身体を動かす人もいました。
【参加者の皆さんのVR体験中の様子】
今回は、他に「列車内で自分の所在地が分からなくなる」「居間に不審者が出現したり消えたりする」など認知症の人が陥りやすい状況を表現したストーリーを視聴しました。
*参加者の方々の他の様子写真や、体験してみての感想(アンケートより)は下にある“研修事業報告書”より見る事が出来ますので是非ご覧ください 😀 💡
また、今回の公開講座では、当法人の事業拠点が定期的に活動を行なっている「認知症カフェ」の取り組みを“実践報告”と言う形で短い時間ではありましたが紹介させて頂きました 。
*報告の内容は下の“研修事業報告書”より見る事ができます。また、当ホームページのトップページから、認知症カフェについてのご案内がありますので是非そちらもご覧ください 😀 💡
今回、公開講座の企画・運営を行いました当法人「人財育成・定着検討委員会」では、次年度(平成31年度)においても新たな公開講座の企画を検討しています。あまり他では見ない研修や学びの機会が提供できる様に委員の皆で企画中です。お知らせが出来る様になりましたら、改めてブログ等で情報の発信を行えればと思いますので是非ご期待ください 😆
最後に、今回の研修事業における“研修事業報告書”のPDFのデータファイルを添付していますのでご覧ください 💡
いよいよ平成最後のお正月を迎えました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年早々ですが、少しさかのぼらせていただきまして、
昨年10月に開催した認知症カフェ「午後の音楽café」の報告をいたします♪
講師は、R45・日の出交通教育センター:奥山祐輔さん / センター長 です。
【R45・日の出交通教育センター】は、
仙台市の国道45号線と4号線バイパスがクロスする日の出町にあります。
【R45・日の出自動車学校】を母体とする、
免許取得者の交通教育をするための専門的なセンターとして設立されたそうです。
センター長:奥山祐輔さんには、昨年に引き続き2回目のお話をしていただきました。
みなさんの関心度の高い ~高齢者の運転~ が本日のテーマです。
「交通事故というのは、多くは車が起こす事故ですが、それを操作しているのは人間です。
人間の操作ミスばかりで生じているのかというとそればかりではなく、
焦りなどの心理的な影響が要因となっているので、それらを専門とする事故防止の学問が
『交通心理学』というものになります。
本日は教習所の指導員というよりは交通心理士という観点でお話します。」
と奥山さん。とても興味深いお話しから始まりました。
「前回、1回目の話は、“高齢になった=運転を止めさせる” のではなく、
“運転生活を少しずつ変えていく=補償運転” という内容についてでした。
例えば、雨の日や夜は運転しない、行き慣れた場所にだけ運転する…などです。
100あるものから、少しずつ90、80、70…と減らしていき、
運転生活を工夫していけばいいのではないか、ということです。
センターで高齢ドライバーさんに自分の運転について点数を付けてもらうと、
運転前には80点とか90点とか高い点数になります。けれども実際に15分程
運転してもらい、もう一度点数を付けてもらうと、大体みなさん点数が下がります。
90点だった人が70点とか60点とか、概ね客観的な正しい数値になっていきます。
自分の運転に対してきちんと数値化ができれば、そんなに過剰な『できる』という
認識ではないということも分かります。
運転前の数値が高いということは、運転が上手い下手ということではなく、
免許に対する気持ち、『免許を返したくない』『まだまだ運転していたい』という
気持ちの表れなのだと思います。
ですので、自身をきちんと評価することはとても大切なことですね。
『まだ大丈夫!』と思っていればバンバン運転をして補償運転などしないでしょう…。
まずは自分の運転を適切に評価して、それに合った補償運転をしていくことが、
高齢ドライバーには必要なことだと言えます。」
会場から「う~ん」「なるほどね~」などとの声が聞かれました。
みんさん自分自身や家族の運転について思い当たることがあるような、ないような…。
お考えを巡らせている…。そんな雰囲気でした。
その他には、『認知機能検査』や『運転中の視野の狭さによる影響』などについて、
実際の話題を交えてわかりやすく説明して下さいました。
最後に、
「みなさんはバスに乗り遅れそうになった時にはどうしますか?
走って間に合うように足腰を鍛え直しますか?…そんなことはしませんよね。
それよりも家を5分早く出るようにすると思いますし、こちらの方が現実的ですよね。
運転も同じです。今から運転技術を上げるのではなく、今の体調や身体に合わせた運転を
してもらいたいです。運転生活を変えることが、安全運転の事故防止の一番身近な方法
ではないかと思います。運転生活を見直すためにも、健康診断を病院で受けるように、
運転の診断を教習所で受けていただくのもよいかと思います。」
とのことでした。
最近では全国各地での講演だけではなく、外国でも講演をされている奥山さんですが、
ドラムとの共演は初めて(!?)とのことでしたので、貴重なショットとなりました。
「午後の音楽café」のミニコンサートではすっかりお馴染みとなりました、
JAZZドラム演奏の 東北名物 JAZZ 四郎さん です!
認知症カフェにJAZZドラム!?とびっくりされる方もいらっしゃいますが、
四郎さんのステキな笑顔と握手や声掛けなど、サービス満点のパフォーマンスに
女性のみなさんはもちろんのこと、かつてはドラムに憧れていた(?)男性のみなさんも、
目をキラキラさせてノリノリになります!!
【第1部】は『Paradise Has NO BORDER』から華やかにスタート♪
『狙い撃ち』 『ダイヤモンドヘッド』 『嵐を呼ぶ男』 と どなたにとっても
聞き馴染みのある曲をドラムのリズムで楽しませていただきました。
そして、少し時間に余裕があったため、急きょ、即興でドラムソロを披露して下さり、
ここで皆さまお待ちかねの、 スティック・クルクル です!
この余韻をそのまま【第2部】へ・・・
『ルパン三世 JAZZバージョン』 『お祭りマンボ(この日が初披露!)』 で大盛り上がり♪
『XYZ(上原ひろみ)』 『スペイン』 では、圧巻のドラムのテクニックでした♫
両手と両足、全てをフルで動かす演奏は、上から下、右から左までとても見応えがありました!
演奏終了後には、「興味のある方はドラムに触れてみてください!」との嬉しいお誘いも♫
職場体験に来ていた男子中学生などがドキドキしながら触れてみるなか、
なんと、
以前からドラムをやっておられた経験者とのことでした。すごかったです!!
東北名物 JAZZ 四郎さん すてきな演奏をありがとうございました!
申込みは不要です。
お天気のよい時に。ご都合のよろしい時に。どなたかとご一緒に。
どなたでもご参加いただける認知症カフェです。