社会福祉法人 東北福祉会では、公益財団法人 日本社会弘済会による平成30年度
社会福祉助成事業「研修事業」を完了しましたので、ご報告致します。
1.研修事業テーマ
公開講座名「VR認知症体験会with認知症カフェ取り組み事例紹介」
助成事業名「VR認知症体験セミナー ~認知症を知り地域で支える~」
2.研修事業内容
公益財団法人社会福祉弘済会が平成30年度社会福祉助成事業における
研修事業の一つとして採択したものです。
当法人が継続実施しているプロジェクトである「人財育成・定着検討委員会」により
助成事業研修会を公開講座として行いました。
研修内容としては、VRを活用した認知症の疑似体験及び、認知症カフェの取り組み事例紹介
を行いました
3.研修事業報告書
「VR認知症体験セミナー ~認知症を知り地域で支える~」
社会福祉法人 東北福祉会が平成30年11月24日(土)に開催しました公開講座
【VR認知症体験会with認知症カフェ取り組み事例紹介】について紹介させて頂きます。
今回の公開講座は、公益財団法人日本社会福祉弘済会が平成30年度社会福祉助成事業における
研修事業の一つとして採択し、当法人で実施しているプロジェクトの一つ「人財育成・定着検討委員会」が助成事業研修会として行いました。(助成事業名称は「VR認知症体験セミナー~認知症を知り地域で支える~」です)。
研修事業の紹介をしていく前に、皆さんはVR(バーチャル・リアリティ)はご存知でしょうか??
日本語に訳すと“仮想現実”と言われるそうです。ゴーグル型の機器(ヘッドマウントディスプレー)を使用し、コンピューターによって作られた仮想的な世界を、あたかも現実世界のように体感出来る技術の事を言います。 💡
【実際にVR端末で疑似体験をしている姿】
今回のVR体験会では、“VRの技術を活用し、認知症の中核症状を体験する”ものであり、
講師は「株式会社シルバーウッド」の黒田麻衣子さんが務めてくれました。
認知症をVRで体験出来る様にしたきかっけは、株式会社シルバーウッドが経営しているサービス付き高齢者向け住宅を利用されている方との出会いからであったそうです。
認知症になると想いを表に出しづらくなり、代わりに起こす行動が“周囲には理解できないもの”と映ってしまう事が多くあります。表面的な行動は「徘徊」「帰宅願望」「入浴拒否」「暴力・暴言」など様々な言葉で表され、“認知症だから起こすもの”と思われがちです。しかし、“認知症だから”ではなく、混乱する環境においては誰もが通常と違う行動を起こすもの、その行動には何らかの意味があると理解し、始まったのがVR認知症プロジェクトです。
(株式会社シルバーウッド ホームページより抜粋)
研修会の中で講師である黒田麻衣子さんが、「誰もが風邪という病いを経験した事があり、症状の辛さや気分、気持ちが分かると思います。気持ちが分かるから適切な関わり方や接し方が出来ると思います。これは“風邪と言う病気を体験した事があるから”です。一方、認知症という病いの症状は認知症になった人にしか本当の気分や気持ちは分かりません。“体験した事がない”からその人がおかれている本当の気持ちや状態が分からないまま関わったり接する事しかできません。今回み皆さんがVRで疑似体験をする事で少しでも“体験からの理解”が深まれば良いと考えます」と話されていたのが印象的でした。
【シルバーウッドの黒田麻衣子さん】
VR認知症体験の冒頭は「視空間失認」を再現したコンテンツでした。
* * * * * * *
「〜さん、着きましたよ」
気づけばビルの屋上のような高い場所にいます。視界は奇妙に歪み、下を覗けば道路があり車が走っています。何が起こっているのか理解できない状況のまま横からは人の声がする。
「〜さん、降りますよ」
いやいや、降りますよって、降りたら大変な事になるじゃない。ここビルの屋上(のような)ですよ??
「大丈夫ですよ。さあ、どうぞ!」
自分に声を掛けてきているのは1人ではない、後ろを振り向けばもう一人の見知らぬ人がやはりここから降りる様に言ってくる・・。なぜ、この見知らぬ人達は自分に対し、この高さの所から降りる様に言ってくるのか・・。
意を決して足を一歩前に出すと視界が切り替わる。高齢者施設の玄関前に立っていた。
自分はどうやら施設の送迎の車に乗り、外出先から帰ってきたところであった様だ。
* * * * * * *
この体験は認知症の中核症状の一つです。これまで、認知症の方と接する時に「なぜこんなに普通の事(車から降りてもらうだけ等)で混乱しているのだろうか??」と腑に落ちなかった認知症がある方への想像力を養います。また、認知症は単なる記憶障害だけでは無い事を体験する事ができました。
会場では、VR端末(ゴーグルとヘッドホン)を使用している参加者の方達が戸惑った様子をみせていました。VRの視覚・聴覚につられて身体を動かす人もいました。
【参加者の皆さんのVR体験中の様子】
今回は、他に「列車内で自分の所在地が分からなくなる」「居間に不審者が出現したり消えたりする」など認知症の人が陥りやすい状況を表現したストーリーを視聴しました。
*参加者の方々の他の様子写真や、体験してみての感想(アンケートより)は下にある“研修事業報告書”より見る事が出来ますので是非ご覧ください 😀 💡
また、今回の公開講座では、当法人の事業拠点が定期的に活動を行なっている「認知症カフェ」の取り組みを“実践報告”と言う形で短い時間ではありましたが紹介させて頂きました 。
*報告の内容は下の“研修事業報告書”より見る事ができます。また、当ホームページのトップページから、認知症カフェについてのご案内がありますので是非そちらもご覧ください 😀 💡
今回、公開講座の企画・運営を行いました当法人「人財育成・定着検討委員会」では、次年度(平成31年度)においても新たな公開講座の企画を検討しています。あまり他では見ない研修や学びの機会が提供できる様に委員の皆で企画中です。お知らせが出来る様になりましたら、改めてブログ等で情報の発信を行えればと思いますので是非ご期待ください 😆
最後に、今回の研修事業における“研修事業報告書”のPDFのデータファイルを添付していますのでご覧ください 💡
天皇陛下から社会福祉に貢献した施設に贈られる御下賜金の伝達式がありました。
式は、12月20日(木)11:00から仙台市役所で、当法人の中里理事が代表で出席し、郡市長より伝達書と金一封をいただきました。
伝達書は特別養護養護老人ホーム「リベラ荘(青葉区国見ヶ丘7-141-9)」内で見ることができますので、お気軽にお寄りください。
※下記の河北新報の記事もご覧ください。
国見ケ丘せんだんの杜保育園「子育て支援センター」の定期通信「もりのこらんど11月号」「もりのらんど12月・1月号」を掲載いたしました。
ぜひご覧ください。
9月25日(火)ベガルタ仙台さんのホームタウン活動として『ベガルタ仙台の選手と遊ぼう㏌せんだんの杜』を実施いたしました。
当日の活動にはシュミット ダニエル選手、蜂須賀孝治選手、奥埜博亮選手、矢島慎也選手、金正也選手の5選手が参加し、せんだんの杜保育園でたくさんのふれあいを行いました。参加者はせんだんの杜の放課後等デイサービスの通っている児童や保育園児の計32名の子ども達と約1時間ふれあい(サッカー、サイン会)を行い、最後は全員で記念撮影をいたしました。
参加者からは、「楽しかった!!」とたくさんの笑顔と、満足した声がたくさん聞かれました。
ベガルタ仙台の選手が子ども達に合わせて、裸足でプレーしている姿に感動しました。とても子ども達を思いやる優しさが伝わってきます。
参照・画像等:
外部リンク(ベガルタHP)http://www.vegalta.co.jp/
外部リンク(ベガルタ仙台 オンラインニュース)http://www.vegalta.co.jp/news/online_news/2018/09/post-6431.html
今年度の新任研修では「社会福祉法人東北福祉会の新任職員に対し、職務遂行に必要な
基礎的知識の習得を目的として実施する」を、新任研修の目的とし2日間にわたり
研修を行いました。
新任研修の受講対象者は前年度の途中入職の皆さん、今年度採用の皆さんを対象に
開催しています。(年度途中の入職でも学べる機会を設定しています。)
研修の内容は、これから社会福祉に従事する者として備えるべき内容については座学での
学びを行いますが、我々が支援の対象とする皆様は、個人が知識や技術を身につけても、
一人での支援には限界があることからも、様々な専門職等が良好な関係の中で連携を
行うことがとても大切です。(東北福祉会の基本理念実現に向けた取り組みには
多職種連携は絶対欠かすことのできないものであります。)このようなことからも
座学での学習だけでなく、人間同士の交流から物事を成し遂げていく演習(ゲーム)等を
取り入れた研修プログラムを導入し、楽しく学び実践に活かすための新任研修を開催しています。
研修中の様子は、動画で確認することができますので、ぜひぜひご覧ください!!
受講された職員の皆様、秋には新任研修フォローアップ研修があります。
こちらの研修内容も新任研修のように職員同士が交流し、その内容が日々の実践に
活用できるものとして内容を用意していますので、楽しみにしていてください!!
(新任研修以上の楽しさが待っているかも!?)
東北福祉会では、職員研修の内容も充実しており、働きながら学べる機会を設定しています。
社会福祉関係への就職をお考えの学生さんや社会人の皆様がこのブログや研修の動画を
ご覧になり、関心をもっていただけましたら幸いです。
興味関心がございましたらいつでもお問い合わせください!
ご連絡おまちしております!!
東北福祉会で昨秋に行われました、「平成29年度東北福祉会新任職員研修フォローアップ研修」
のことを紹介させていただきます。
これまでの法人の新任者の研修では、支援を必要とする方々に対して備えるべき知識や技術を
座学的に学ぶことを中心に行ってまいりましたが、今年度からは、入職時の新任研修での学びを、
半年後のフォローアップ研修にて体験的に理解をするという構成で内容を検討し、本研修の
テーマ(柱)を「チームビルディング」と「チームアプローチ」とし、新任者が実行性のある
知識・技術を活用した実践を体験し、さらなる実践力の向上につながることを期待し研修を
開催しました。
本研修の柱を実践的に体験するために当法人で初めて行ったのが、段ボールの窯を作成し、
それで創作ピザを焼きあげ、実食をするというピザ作りミッションです。
このピザ作りでは、各グループに一定額の現金を配布し、それぞれがグループ構成、買物内容、
調理方法、役割分担、時間調整等もすべて指定された範囲の中で受講者間にて決定してもらい、
物事が決着(食事、片付け)するまで取り組んでもらい、その過程や結果を振り返るということ
までの一連を体験すること、与えられたミッションであっても主体的に実践をすることで楽しく
挑戦することができることを体験することを目的に行いました。
このピザ作りの取り組みは、一見すると単なる楽しみの場面でしかないようにも見えるかも
しれませんが、上記のような目的のもとに行っています。これは、我々の役目となる利用者の
支援においても共通することが多く、ピザ作りにおける過程と利用者支援における利用者主体の
実践の遂行、展開から終結まで取り組むことの重要性について実践を通し学ぶ場面となりました。
それぞれが作成したピザにもひとつひとつ意味があることを確認し、みんなで美味しく
食べました!!
作成したピザ、研修時の受講職員の様子等の写真をたくさん掲載しています!!
是非ごらんください!!受講職員の皆様、研修お疲れさまでした!!
今後もともに利用者支援のパートナーとして取り組んでまいりましょう!!